5時

夜の下北沢の劇場のそばで体操座りして眠りこけた自分に愕然として寝直し早起き今、夜明け。ヒリヒリするような緊張感に何も言いたくはない、次第に緩んでくから、間延びした生活サイクルに置いてけぼりを食らわせたつもりでルーティンはまっちゃう。消化不良だって言ってるのにまだまだ消化するでしょう、それが私の文化の停滞、繰り返さないからこそ手元に置く、触れる距離にあるからって遠い、遠すぎて行けやしない。では、整理整頓のために外を歩きましょうか、桜はまだ咲いてないけど空は青く、寒いだけで重くない空に親近感を失う、つぶしてくれないなら僕はつきぬけなくちゃいけないんだけど飛ぶ元気なんか無いぜ、ふわふわする風に鋭い手刀、無駄にも程がある僕の反抗はただ自己嫌悪を増すだけでせめてグーパンチにすりゃよかったって肩で風を切りそこね、ああ、きっと、刃こぼれ、帰宅。カーテンで閉じられた世界にこもり、冬を残す。3月のくせに春なんて怖いから。


読了

諸刃の博徒 麒麟(1) (ヤンマガKCスペシャル)

諸刃の博徒 麒麟(1) (ヤンマガKCスペシャル)

博徒って粋の塊だよなあ、超かっこいい!めちゃくちゃ面白い。情に厚い天才ほど憧れるものはないなあ。鎖国が解かれた幕末で海外の情報の真偽を見定め取捨選択し自国の抱える問題を正面から指摘して妥協しない態度を崩さない、カッコ良すぎる、抱かれたい。
HUNTER X HUNTER23 (ジャンプコミックス)

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神戸在住(8) (アフタヌーンKC)

神戸在住(8) (アフタヌーンKC)

私、神戸出身ですので、この作品が物凄く好きです。この主人公の感性や性格や行動倫理は、僕とまったく似ていないと思うのだけど、何故だか共感してしまうのは土地の強さなんだろうなあって思った。この作者(主人公のモデルを自分自身にしてるのかなあ?)は神戸出身ではないけれど、僕はページをめくるたびに『神戸やなあ、神戸人やなあ、明石とか言っとうし』ってもうなつかしくて、それだけで涙ぐんでしまう、お話もとても穏やかで優しくて繊細で魅力的だけど、土地の惹きつける強さが包み込んじゃって、あー、神戸に帰りたいなあ、5月には帰りたい。文が『し』で終わる文化に生きてたのに、今じゃ『東京の方ですか?』って言われるのよなあ、標準語が様になってきたらしいです、彼女の前ではばり関西弁しゃべっとうしー、おれ東京人ちゃうし。
マンガ嫌韓流2 (晋遊舎ムックシリーズ)

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アイシールド21 18 (ジャンプコミックス)

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B型H系 2 (ヤングジャンプコミックス)

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百人遊女 1 (SPコミックス)

百人遊女 1 (SPコミックス)

カッパの飼い方 1 (ヤングジャンプコミックス)

カッパの飼い方 1 (ヤングジャンプコミックス)

センゴク(8) (ヤンマガKCスペシャル)

センゴク(8) (ヤンマガKCスペシャル)

ぬかを炒ったものを『これってチョコレートだよね!』って言うようなとち狂った状況が凄い、そりゃ甘味に飢えるだろうけど、ぬか、ぬかかあ・・・戦時下にチャリチョコを公開したら人々は発狂するのだろうか、それとも妄想に恍惚するのだろうか、僕はたぶん『ウォンカどこやねん!ウンパルンパの服についたチョコでもいいから舐めさせろ!』って泣き叫ぶような気がする、甘味が生活の中から消えるとストレスたまりまくりそうだ。
マザー百科 (ワンダーライフスペシャル)

マザー百科 (ワンダーライフスペシャル)

この本を読む度にマザーを子供の頃に体験できて良かったなあって思う、マザーを肴に語り合える世代っていいなあ。まあ、でも、マザーを語り合える年齢層ってのはものすごく広そうだけど!
蝉しぐれ (文春文庫)

蝉しぐれ (文春文庫)

遊女文化に関する本を読むのめちゃめちゃ楽しい。必死さ悲惨さを遊び心で包み隠す、客も遊女も。暗いところで流された涙より笑顔の輝きの方が多かった、ってことはないんだろうけど、粋に憧れる、見えない苦難で支えられてなきゃ遊びで華やげないよね、うん、知らないけど、そうであってほしい。無邪気な笑顔であふれてると俺たぶん目を背ける、そうじゃないと思うから、目が輝き1人で勝手に凹んだり笑ったりするんだ。
伊藤元重の日本経済がわかるキーワード2003 04 15

伊藤元重の日本経済がわかるキーワード2003 04 15

2人が議論を重ねるたびに対立が激化してく、って煽りが書いてあったからワクワクしてたのに、噛みあわない喧嘩ばっかりでがっくり、一つの主題に対して喧嘩しつつ意見を戦わせてるのかと思ったのに、それだったら楽しく読めたんだろうけど、お互い話したいことがバラバラで肩透かしの攻撃をしあうだけで、うーん、面白いことは面白いんだけど、対立することによって見えてくる深い境地みたいなのは全然無い、スプリットアルバムとして楽しめばそれなりに、コラボじゃねえ。
プラネタリウム (大人の科学マガジンシリーズ)

プラネタリウム (大人の科学マガジンシリーズ)

沈黙/アビシニアン (角川文庫)

沈黙/アビシニアン (角川文庫)

鑑了

ものっそ面白かった、最後のセリフが素晴らしい、そのセリフで物語は完結して何にも変わらない現在過去未来を想像させてくれて夢があってほっとして、ああ、そうなったらいいなあとたぶんみんな素直に思える、いいなー、軽い気持ちの悪ふざけの連続性、みんな調子乗り、木更津キャッツアイからクセを抜いた感じかなあ、何のストレスも感じずに楽しいまま最後まで。
リンダリンダリンダ [DVD]

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高校生は何やっても痛いもんだよなあ、22歳の今の経験値をそのままで高校二年生に戻りたいって思うことあるけれど、中途半端に熟成して痛くないように見せられる痛さを17歳に弾かれるんだろうなあって青春映画を観るたびに思う、高校生は大人になっちゃいけないんだ、大人ぶる子供の痛さに凹むのが17歳だった、私、たまに17歳なのに大人に届いてる人いたけれど浮いて弾かれるから高校生で自分の存在の痛さを感じない人なんていないと思う。まあ、だから、僕に10代の青春はどう思案したってもう一度感じられるわけないから、大人になって粋を大事にしようと考えるんだよなあ、様になりたいんだって言いながらも俺はどこかで崩すだろうなあ。僕の世代、ブルーハーツは解散してたけど、ハイロウズと並列だったと思う、甲本ヒロトは2人いるような気がしてた。
パリ・ルーヴル美術館の秘密 [DVD]

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ビーフ [DVD]

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正月特番のドリームマッチでココリコ田中が一番ネタ作りが丁寧だったと感じたので見てみた、とても面白い。展開は教科書的で序盤で笑いを取りつつ暗黙のルールを見てる者に伝え理解してもらいルールを徐々に崩しギャップを作り笑いを生む、その手法は教科書的で丁寧なものの、やってるボケが生み出す空気はシュールになっていく、ボケの主役である田中以外のエキストラ的な人間にセリフを与えポップさは損なわない、客を置いてかない。攻撃性が無くて、田中直樹の内向的世界を具現化し親切ながら他者に投げかける意識は見えてこない、覗き部屋にいる私達、演者のキョロキョロする目はきっと私達と交錯しない。緊張感を緩和するのは演者の余裕を失う演技を際立たせる余裕。物凄いストイックでちゃんと作りこんでる。なのに物足りないのは、ヴィジュアルバムを作った松本人志が天才すぎるからかもしれない、田中の映像の作り方は松本人志の影響がけっこう見え隠れしてる、正直、松本さんが優れていることを説明するには雰囲気としか言いようのないのかなあ、いろいろ理由は思い浮かぶけれど断言できるのは雰囲気の圧倒さ、田中の発想とネタの作りこみはとても真面目で親切で丁寧だと思うんだけど、影響が見えてしまうと、打ちのめされる感覚に襲われる。